小さく、軽く、少なく。

乳がんの治療と日常生活を綴っています。なんちゃってミニマリスト。

谷川俊太郎の詩①しぬまえにおじいさんのいったこと

こんにちは!

 

今朝は、起きるとじめ~っとして気持ち悪い感じでした。床の滑りは悪いし、干していた洗濯物もパリッとしない。部屋の湿度は70%を超えています。

身体も浮腫んでるし(これは関係ない?笑)、この時期は本当に苦手です。

 

 

最近、涙が出やすくなりました。

これは抗がん剤の副作用なのかな?

まつ毛が少なくなることで、目にゴミが入りやすくなり涙が出るようなのですが、私のまつ毛は7~8割残っているので違うような気も。

それ以外の副作用は、味覚障害が少しくらい。

体温は一昨日まで36℃台半ば~後半で推移していましたが、昨日あたりから35℃台に落ち着いてきました。

今回も副作用少なめでいけそうです。

 

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ブログの更新、何となく2日に1度のペースを守ってきたのですが、ここへ来て書きたいことが増えて毎日更新するようになりました(^^;

乳がんの治療記録はもちろんのこと、他のことも色々記録しておきたいと思っています。元々はノート好きで、読書や映画の記録もマメにつけていました。今後はブログに残そうと思っています。

 

しばらくは更新ペースが頻繁だったり、投稿ジャンルがめちゃくちゃだったりするかもしれませんが、テキトーにお付き合いいただけるとうれしいです^^

 

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今朝突然、とある詩の一部を思い出しました。それが谷川俊太郎の詩だとはわかっていたのですが、題名も忘れているしすぐに出てこない。覚えているフレーズを色々変えて、何度もググってやっと全文が分かりました。

 

『しぬまえにおじいさんのいったこと』 谷川俊太郎

 

 わたしは かじりかけのりんごをのこして

 しんでいく

 いいのこすことは なにもない

 よいことは つづくだろうし

 わるいことは なくならぬだろうから

 わたしには くちずさむうたがあったから

 さびかかった かなづちもあったから

 いうことなしだ

 

 わたしの いちばんだいすきなひとに

 つたえておくれ

 わたしは むかしあなたをすきになって

 いまも すきだと

 あのよで つむことのできる

 いちばんきれいな はなを

 あなたに ささげると

 

『祝魂歌』より

※ここまで引用

 

この詩にいつ出会ったのかは全く覚えていないのですが、こんな気持ちで死ぬことができたらいいなあと思って記憶に残っていました。

 

前半は、ミニマリスト的生き方のようで惹かれます。

持ち物は自分の大切にしている仕事?道具と少しの食べ物、そして歌。

いつの世も、いいことも悪いこともあるけど、それに逆らうことなく淡々と受け入れ、そして死ぬ。

 

 

私も、柳行李ひとつに(持ってないけど笑)、着替え2揃い、最低限の食器と身の回りを整えるモノ、少しのお金、大好きな本1冊だけを持って死にたいと常々思っているので、おじいさんの持ち物(かなづち以外のモノも持っていたかもしれないけど)はまさに理想。

 

それから、何かを成し遂げる立派な人になる必要はなくて、ごく普通の人でいい。こういう市井の人がたくさんいて世の中が紡がれていくのだと感じます。

 

 

 後半は、好きだった人への想いが描かれています。

こんな風に人を好きになれたら素敵です。

 

ここで言う好きな人は、配偶者であるおばあさん(いたのかな?)ではなく、他の人に読み取れます。

谷川俊太郎は、そのあたり人間臭い詩が多い気がします。

おばあさんのことはもちろん好きだったけど、それより前に好きになった人がいて、想いを告げられないまま生きてきたような。

いや、そもそもおじいさんは独身で、おじいさんの兄弟の孫、もしくは血縁関係のない人が看取っているのかもしれない。

 

あの世で摘むことのできるいちばんきれいな花は、何色なんだろう。

 私だったらピンクかなぁ。

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こんな感じ?

 

谷川俊太郎の詩は、もうひとつ大好きなものがあるので、それはまた今度書きたいと思います^^