こんばんは!
毎年秋から冬にかけて仕事がかなり忙しくなります。
割と精神的に追い込まれている毎日なのですが、今日、ひといきつける時間があって久しぶりにブログのアクセス数を見たら、昨日と一昨日だけびよーんとアクセス数が急増。
また、はてなで気まぐれにブログが紹介されたかしら。。と思って、どの記事が読まれているかを確認したら、原因がわかりました。
谷川俊太郎の詩のことを書いた記事がめっちゃ読まれていたからだと。
谷川俊太郎の詩をたくさん知っている訳ではないのですが、2つだけ、とても大好きな詩があります。
そのうちの1つしか記事にしていなかったので、これを機にもう一つも書いておこうと思います。
『あなた』 谷川俊太郎
あなたは私の好きなひと
あなたの着るものが変わって
いつか夏の来ているのを知った
老いた犬がものうげに私たちをみつめる午后
ひとっ子ひとりいない美術館へ
古いインドの細密画を見に行こう
菩提樹の下で抱き合う恋人たちはきっと
私たちと同じくらい幸福で不幸だ
あなたは私の好きなひと
死ぬまで私はあなたが好きだろう
愛と違って好きということには
どんな誓いの言葉も要らないから
私たちは七月の太陽のもと
美術館を出て冷たい紅茶で渇きをいやそう
『手紙』より
※引用ここまで
自分がこの詩を大好きな理由は、
真夏の強い日差しと、美術館の静かで涼しくてしんとした感じ
細密画の鮮やかさと、(きっとグラスに汗をかいた)冷たいアイスティー
恋人たちの好きという熱と、でも一方で刹那的な冷たさ
色んなものが色鮮やかで、でも同時に冷たい感じも伝わってくるからだと思います。
若かりし頃、彼女のいる人を好きになったことがあって、
その人も私のことを少し好きだったことがありました。
その時に、
「愛と違って好きということには どんな誓いの言葉も要らないから」
という一節が、自分の心を薄暗くしたことを思い出します。
好きという言葉って信用できないなって。
という自分の経験は置いといて(^^;
こんな風に切なさを表現する谷川俊太郎という人は、やっぱりすごいと思います。
久しぶりに、詩集を読みたくなりました。